【新作告知】「その名は江藤」
2026年10月11日
天誅の嵐吹き荒れる文久二年秋の京都。過激な攘夷論者であった遠州静波藩士、赤渕破山が、仙洞御所の御台所門外で殺される。訳あって赤渕を匿っていた桂小五郎はこれを自藩に対する侮辱と捉え、腹心の長州藩士、小此木鶴羽に赤渕殺しの下手人を捜索するよう命じた。
早速捜査に乗り出した小此木だったが、直ぐ暗礁に乗り上げてしまう。赤渕に天誅を下したと吹聴する輩が三人も現われたのだ。
果たして誰が真の下手人なのか。小此木は、現場に居合わせたと云う薩摩藩士、菊水簾吾郎と共に三人から証言を集めるものの、どれが嘘でどれが真なのか分からない。
頭を抱える小此木が最後に頼ったのは、少し前から桂が目を掛けていた、妙に頭の切れる江藤と云う名の佐賀脱藩浪人だった――。
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10/9発売の『紙魚の手帖 vol.31 OCTOBER2026』に、〈刀と傘シリーズ〉の新作読み切り短編「その名は江藤」が掲載されています。
初代大警視の川路利良を主人公に据えた『だんドーン』(泰三子/講談社)を読み、「やっぱ幕末の京都っていいよなア」と昂奮の冷めやらぬまま一気呵成に書き上げた作品になります。
元々江藤さんの脱藩上洛時代は書いてみたかったため、彼を探偵役に据えることは直ぐに決まりました。しかし、生憎とその時代の江藤さんは未だ師光と会っていません。さてどうしたものかと思い悩んだ際、『雨と短銃』の二人組が自ずと浮かび上がったという次第です。
お楽しみいただければ幸いです。
